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坂本 義昭; 妹尾 宗明
Radioact. Waste Manage. Environ. Restorat., 18, p.265 - 280, 1994/00
高レベル放射性廃棄物の地層処分においては、キャニスターやオーバーバックの腐食生成物が放射性核種を吸着することにより、重要な人工バリアとしての機能を示すことになる。本研究においては、これらの腐食生成物が変質する過程における放射性核種の再分配挙動を調べるため、非晶質水酸化鉄が結晶質の針鉄鉱に変質する場におけるSrの吸着実験を行った。またSrの吸着形態を逐次抽出法により調べた。その結果、Srの吸着率は水酸化鉄の結晶化に伴い低下したが、Srの一部が針鉄鉱中に取込まれることがわかった。更に、このSrの再分配挙動をモデル計算により解析した。
坂本 義昭; 大貫 敏彦; 妹尾 宗明
Radiochimica Acta, 66-67, p.285 - 289, 1994/00
高レベル廃棄物処分における多重バリアのうちキャニスター、オーバーパックは地下水の浸入により腐食するが、この腐食生成物への放射性核種の吸着はニアフィールドにおける核種の遅延効果の重要な要素の一つとなる。この腐食生成物は時間とともに脱水反応によりその形態が変化するが、この変化する条件下におけるTRU核種の吸着挙動は良く知られていない。本研究所では、水酸化鉄が針鉄鉱及び赤鉄鉱に変化する条件におけるNpの吸着挙動を調べた。また、Npの吸着形態を逐次抽出法によりしらべた。その結果、水酸化鉄に一旦吸着したNpは、水酸化鉄が変化するにつれ、イオン交換的に脱着される形態から、容易に脱着されない形態に変化することが明らかになった。
河村 和広
PNC TN8600 92-003, 110 Pages, 1992/01
標記シンポジウムは,欧州材料学会1991年秋季大会として同所で開催された7つのシンポジウムの内の1つであり,世界各国から約300名の研究者が参加した。日本からは,動燃,原研,大工試,九大,名大,日立,IHI等から10数名が参加した。各セッションの題目は,ガラスの浸出機構,ガラスの環境との相互作用,ガラス特性,セラミックス,アクチニド科学,使用済み燃料,キャニスタ,ナチュラルアナログ,緩衝材と埋め戻し材,処分環境における流れと移行,処分場であり,その他にポスターセッションが設けられた。動燃からの発表題目は,「Time-Temperature Condition and Water Chemistry on the Illitization at the Murakami Deposit, Japan (亀井)」,「Effects of Noble Metal Elements on Viscosity and Electrical Resistivity of Simulated Vitrifed Products for High-Level Liquid Waste(河村)」であり,他研究機関の研究者と情報交換を行った。また技術見学会ではラ・アーグ工場を訪問し,ガラス固化,ビチューメン固化,セメント固化の各施設を見学し,関連情報を収集した。
上薗 裕史; 村岡 進
Mater. Res. Soc. Symp. Proc., Vol. 257, p.191 - 197, 1992/00
ステンレスキャニスターに充填したガラス固化体からのCsとRuの揮発について検討した。ガラス固化体を600Cの一定温度に加熱し、キャニスター中空気を一定期間毎にサンプリングすることにより、CsとRuのキャニスター中濃度の時間変化を測定した。キャニスター中での揮発に関与するメカニズムとして、前方向へはガラス中の拡散と表面近傍での反応を考え、逆方向へは析出、微粉化、内壁との反応を考えた。これらメカニズムを考慮した簡単な微分方程式を用いて、実測したCsとRuの濃度の時間変化を解析した。この解析方法は、通常運転時及び事故時のガラス固化体貯蔵施設の空気汚染の予測に役立つ。
上薗 裕史
High Level Radioactive Waste Management, Vol. 2, p.1115 - 1118, 1990/00
ガラス固化体の貯蔵時の安全性試験の一環として、ステンレスキャニスターに充填したガラス固化体からのCs、Ru等の揮発について検討した。ガラス固化体を1000Cまでの各温度に加熱し、キャニスター中の空気をサンプリングすることにより各核種のプレナム中の平衡濃度を測定した。その結果、セシウムの活性化エネルギーは約140KJ/molを示し、ルテニウムについても同程度の値となることがわかった。しかし、1000Cではルテニウムの平衡濃度は検出限界以下になり、ステンレスキャニスターとの反応により空気中の濃度が低下したものと考えられた。さらに1000Cで加熱した後のキャニスター中の空気汚染についても検討し、一度揮発したセシウム等は酸化したステンレスのダストと共に空中に浮遊しやすい状態になっていることを明らかにした。以上の結果は、通常運転時及び事故時のガラス固化体貯蔵施設の空気汚染の評価に有用である。
上薗 裕史; 吉川 静雄; 田代 晋吾; 中村 治人; 金沢 浩之
Journal of Nuclear Materials, 149(1), p.113 - 116, 1987/01
被引用回数:6 パーセンタイル:82.02(Materials Science, Multidisciplinary)高レベル廃棄物ガラス固化体の貯蔵時の安全性試験の一環として、Csを含むガラス固化体の入ったキャニスター中で起こる空気汚染について検討した。キャニスターを1000Cで4日間保持した後、常温まで冷却し、エアーサンプラーを使ってキャニスター中の空気を捕集し、浮遊している微粒子を波長分散X線マイクロアナライザー付きの走査型電子顕微鏡で観察した。その結果(1)0.2~0.7mの微粒子が合体してより大きな二次粒子を生成していること、(2)セシウムの含まれる微粒子には同時に鉄・ニッケル・又はクロム等のキャニスターの腐食生成物に由来すると思われる元素がともなうことを明らかにした。また、ガラス固化体中の亜鉛やケイ素等がキャニスターの腐食を促進するため、浮遊微粒子が増加すると推察した。
上薗 裕史; 吉川 静雄; 田代 晋吾; 中村 治人
Nuclear Technology, 72(1), p.84 - 88, 1986/00
被引用回数:8 パーセンタイル:66.74(Nuclear Science & Technology)キャニスター中のガラス固化体からのセシウムの揮発について、25Cから1000Cの範囲で検討した。キャニスター中の空気に含まれるセシウムの濃度の温度依存性は2つの範囲に分れる。500C以上の温度では、温度の上昇とともに揮発量が増加し、通常の揮発が起っていると考えられる。このとき蒸発熱は1.34kcal/moleと計算された。一方、500C以下の温度では、キャニスターが1000C程度のくり返し加熱を受けた後、キャニスター内の空気は810Ci/cm程度の汚染量になっていることがわかった(ガラス固化体中のセシウムの量は0.44Ci)。このことは、キャニスターが一度高温にさらされると、500C以下の通常の温度にもどってもキャニスター内空気の汚染量は、一定濃度以下に下がらないことを示す。
降矢 喬*; 村岡 進; 田代 晋吾; 荒木 邦夫; 泊里 治夫*; 藤原 和雄*; 福塚 敏夫*
JAERI-M 82-061, 28 Pages, 1982/07
高レベル放射性廃棄物取扱施設の安全性評価研究の一環として、高レベル廃棄物の中間貯蔵を想定し、キャニスター、オーバーパック及び貯蔵施設用金属材料として有望視されているSUS304、SUS304L、SUS304EL、SUS309S、Incoloy825、Inconel600、Inconel625及びSMA5の8種について応力腐食割れに及ぼす線の影響に関する検討を行った。その結果、水冷貯蔵を想定した条件下では鋭敏化ステンレス鋼は、線照射により応力腐食割れ感受性を示した。これは線照射により環境条件の変化 即ち水の放射線分解によりO等が生成することによるものと考えられる。それ以外の鋼種では、SMA50が全面に錆が発生した以外は異常がなかった。又、非照射下でも鋭敏化ステンレス鋼は、微量Clと溶存Oの共存下では粒界応力腐食割れを生じることが確認された。空冷貯蔵を想定した大気中放置下での線照射下では、いずれの材料も応力腐食割れ感受性を示さないことがわかった。
降矢 喬; 村岡 進; 田代 晋吾
JAERI-M 82-007, 31 Pages, 1982/02
使用済み核燃料の再処理により発生する高レベル放射性廃棄物の処理処分において重要な人工バリヤーであるキャニスターの材料を評価するため、ガラス固化体が製造されてから最終処分されるまでの種々環境に対するキャニスター候補材料の耐食性について各国各研究所で今までに報告されている資料、論文等を調査し、現在、明らかにされている点、改善方法および今後の検討課題をまとめた。ガラス固化体製造時のキャニスター内外面腐食については重大な問題はないと思われる。中間貯蔵および最終処分後のキャニスターの外面腐食については、長期的展望に立っての耐食性試験およびその評価法の確立および放射線の腐食への影響が今後の課題と考えられる。